QOLを維持するための「予防歯科」

2015/10/21

歯科治療と聞いて一番に連想するのは痛い・機械音が耳障りなどマイナスイメージです。 それはムシ歯や歯周病になってから治療するというのが一般的な歯科治療なので、どうしても痛みが伴ってしまうものだからです。

そのような痛みを感じることがないようムシ歯や歯周病に罹患する前に、罹患しないよう歯と口の健康を守ることも大切という考えがあります。 これを「予防歯科」と言っています。

欧米では既に定着しており、日本でも注目されています。
この「予防歯科」には3つのポイントがあります。

ひとつめは、フッ素で歯を守る。
ご存じのとおり、フッ素は歯から溶け出してしまったカルシウムやリンを補い、強いエナメル質の歯を作る手助けをします。また、ムシ歯の原因になる細菌の働きを弱める効果もあります。

ふたつめは、歯垢を残さない。
歯垢はプラークとも言いますが、歯の表面に付着している細菌のかたまりで、粘着性が強く奥歯や歯と歯の隙間、また歯と歯茎の境目に残り易く、ムシ歯や歯周病だけではなく口臭の原因ともされています。

最後に、細菌を増やさない。
ムシ歯の原因になる細菌のひとつであるミュータス菌は寝ている間に最も多く増殖されると言われています。
これは細菌の増殖を防ぐ唾液が就寝中はほとんど分泌されないことによります。

これら3点を実践することでムシ歯や歯周病にならない健康な毎日を送れますが、実践するにはセルフケアとプロフェッショナルケアの両方が必要です。

セルフケアとは自身でする毎日のお手入れのこと、一方プロフェッショナルケア(プロケア)は歯科医や歯科衛生士による施術です。
フッ素入りの歯磨き剤で歯を磨き、口をすすぐ回数を減らすとフッ素で歯を守ることができます。
歯垢をきっちり掻き出せる歯ブラシで歯磨きしたり、デンタルフロス歯と歯の間を掃除すると歯垢は残りにくくなります。

また、寝る前に殺菌剤配合のデンタルリンスを使うと細菌を増やさないことになります。これらは全てセルフケアです。

プロケアは高濃度のフッ素を塗布したり、その方に合った歯磨き方法の指導をしたり、 歯や歯茎の状態・口内の細菌数のチェックをしたり、セルフケアの歯磨きで落としきれない歯垢や歯石を取り除いたり、歯垢が残り易い歯の溝を樹脂で塞いだりすることです。

ケア名を順に列記すると、
フッ素塗布・歯磨き指導・口腔内検査・PMTC(歯垢除去)・スケーリング(歯石除去)・シーラントとなります。

このようにセルフケアとプロケアを上手に実践すると10年後20年後も健康な口内状態を維持することができ、QOLを下げることなく日々過ごすことができます。そのような毎日を手に入れることができるよう「予防歯科」を実践しましょう。